(4) 拡散性水素量測定

概要

溶接金属は、水素によって低温割れが引き起こされることが知られています。大気から侵入した水素は、常温で結晶格子内を自由に移動する「拡散性水素」と、介在物等にトラップされて高温(500 ℃程度以上)まで拡散(放出)されない「非拡散性水素」に大別できます。このうち「拡散性水素」の測定はJIS Z 3118:2022「鋼溶接部の拡散性水素量測定方法」で規定されており、所定サイズの溶接試験片を捕集容器に挿入し、45 ℃で72時間保持後、試験片から放出した水素ガスをガスクロマトグラフ装置で測定する手法です。
当社ではさらに、大気雰囲気を制御可能な環境試験室を有しており、低温乾燥から高温多湿環境まで模擬した溶接試験材の製作ならびに拡散性水素量の測定が可能です。環境試験室の詳細はこちら

適用対象

測定項目

適用例

保有機器の主な仕様

●測定精度
   ガスクロマトグラフ装置    :0.01 ml
   グリセリン置換法用捕集容器:0.05 ml

●捕集容器(市販品)         :内径30 mm、 深さ46 mm(JIS Z 3118試験片対応)


環境試験室を使用した溶接試験

 
・想定される作業環境・雰囲気で溶接試験を行います。
・試験板の予熱温度および溶接環境(温度・湿度制御ルーム)の条件を変えることで、割れ停止予熱温度などが求められます。

温度制御範囲
-40℃~+50℃, 5%~90%R.H
温湿度調整精度
温度±1.0℃, 湿度±2.0%

 

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