(40) 溶接シミュレーション例-1
(薄板の電子ビーム溶接継手の残留応力特性) *)

内容

○溶接部の残留応力は、継手の疲労強度や応力腐食割れなどに大きな影響を及ぼすため、その値を定量的に把握しておくことは重要です。そこで、近年多くなっている自動車部品や航空部品などで使用される薄板の部分溶込み電子ビーム溶接の残留応力について、実測・解析の両面から残留応力特性を検証しました。
○溶接時の温度測定を基に作成した有限要素法解析モデルは、残留応力の実測値をほぼ再現しています。その中で、止端部の残留応力は、溶接条件(ビーム出力、ビーム径)によって決まる溶込み深さに関係することが分かりました。
○本研究は、東成エレクトロビーム(株)、大阪大学との共同研究です。

解析モデル(電子ビーム溶接)

[解析モデル(電子ビーム溶接)]

止端部表面の残留応力(溶接線直角方向)

[止端部表面の残留応力(溶接線直角方向)]


 

 

残留応力の断面分布(溶接線直角方向)

[残留応力の断面分布(溶接線直角方向)]

止端部の残留応力と溶込み深さの関係

[止端部の残留応力と溶込み深さの関係]


*) 菅、河西、永井、上野、進藤、望月:溶接学会論文集、30-3(2012)、262-273.

 

 

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